植田建築

【植田建築とは?】
昭和31年創業。木造建築(新築・リフォーム)手作り家具・木の雑貨など、木を暮らしに活かすものづ
くりを手掛けておられます。
現在の社長は、先代から代を受けて25年だそうです。当初は、安価な新建材や輸入木材が世に出回
り、健康被害や環境問題など深刻な現状が叫ばれ始めた頃だったそうです。
そこで、植田社長は『人と地球に優しいものづくり』を会社の理念に定め、家づくりにおいて国産材
の活用を推し進めて来られました。近くの山の木を使った木工教室も長年続けてこられています。本
物の木の良さを体感できる機会や、本格的な職人の技術を学べる木工教室はリピーターも多いそうで
す。
事務所横に併設された木をふんだんに使ったショールーム『スタジオき』では、環境にやさしい木製
品の展示販売と共に、子育て支援活動や、地域の方へ場所の開放や貸し出しもされています。
【モノづくりをしているうえで大切にしていることは?】
「これからの未来を作って行く子どもたちに、よいものを残して行くことと伝えて行くこと。」と話
す植田さん。
木に携わってこられたからこその『循環のまちづくり』を提案されています。丹後産木材を活かすこ
とや、価値を高める事。この土地にあるものを活かす暮らしを大切にされています。
丹後産木材は、丹後特有の重い雪が降り積もる風土だからこその粘り強い木やねじれのある木が育っ
ています。そこで、この個性的な粘りのある木材を加工できる職人の技術の継承も大切にしていきた
いと話してくださいました。
「丹後の雪深さや冬場の結露には、地元の材料と技術を使った『丹後ならではの建築』が合っていま
す。
シンプルで補修やリフォームがしやすい。理にかなっています。」
住む人はもちろん、職人や関わる人みんなが幸せになる仕事を、という想いが伝わってきます。
【今後やりたいことはどんな事ですか?】
「未来につながる自然と共生した暮らしを実践し次の世代に繋いでいきたい。」と植田さんは言いま
す。
特にこれからは、子どもたちの育ちに関わり、感性や能力を伸ばすことに力を注いでいけたらとお話
くださいました。
木が生えていたら『これで何か作りたい』という発想が生まれたり、実際に欲しいものを自ら作るこ
とができる機会をたくさんつくっていきたいなぁ。出来なくてもオッケー!想い描いたものを実現し
ようとする力をつけてあげられたら~と、お話くださいました。
昨年から始まった保育園での6ヶ月連続木工教室の開催。
この6ヶ月連続木工教室から、本物の木の良さ、作り上げる喜び、選ぶ力や協力しあう楽しさを体験い
ただいています。
また、
『SC丹後の木』という会を立ち上げ、山に生えている木を登録し、家を建てる時など、木を見て何か
を作れるような仕組みづくりもスタート。
「木への愛がとまらない。」と語る植田さんのように、様々な取り組みを通して、子どもたちをはじ
め、大人たちの中にも〝木への愛〟が芽生え、その想いとともに暮らしていく。植田さんのお話を聞
くと、そんな未来が思い浮かびます。