【小笹商店とは？】

小笹商店は、帯・金襴・服地・ネクタイ・車や航空機のシート・カーテン・壁紙などを手掛ける創業50年を超える先染織物の製造元。近年、力を入れているのは２代目の小笹昇平さんが始めた写刺織の生地を使ったオリジナル商品の製作です。写刺織とは写真を機械に読み込ませ写真通りの織物を織ることが出来る技術。小笹商店では通常の生地よりも高密度に絹糸を織り込み、写真をリアルに再現した超細密織物を作っています。

【どんなことを大事にしてモノづくりをしていますか？】

　「よそにはマネできないものを作りたい」写刺織は手間を惜しまず織物の繊細さを突き詰めていったことで生まれました。国内生産の生地で最も経糸（たていと）が多く使われるネクタイ生地を織る織機を使い、緯糸（よこいと）を限界まで織り込むことによって、細かい絵柄の再現が可能です。また先染織物は白い布地を染める後染織物と違い、染められた糸を織り込むため色合わせが非常に難しいが、その分色落ちしにくくプリントや刺繍には出せない独自の風合いがでる。「シルクは非常に手間がかかる生地であるが、シルクの上品な光沢、滑らかな質感、肌触りはぜひ実物を手に取って確かめてほしい」と語る小笹さんの声には織物への情熱が感じられました。

【今後どんな商品をつくっていきたいですか？】

現在、小笹商店の商品は御朱印帳や御城印帳といった和小物が中心ですが、今後は和に限らず商品のラインナップを増やし写刺織の認知度を上げていきたいとのこと。小ロット生産可能という点からブライダルや家族の記念写真を使った商品や繊細な技術力を活かせるアート関係の商品など、誰も「見たことのない」生地だからこそ新しい使い方に夢が広がりました。また、「ここでしか買えない」そんな記念品になるようなこだわりの商品を作ることで地元の観光業を盛り上げていきたいと意欲的に語ってくださいました。新しいことにチャレンジしていきたいと、写刺織を生み出した小笹さんのチャレンジ精神は、今後も商品開発にも発揮されていきます。

●商品紹介

【写刺織御朱印帳】

精密に織られた写刺織生地を贅沢に使用した日本で唯一の御朱印帳。写刺織は経糸と緯糸を高密度に織り込むことでまるで印刷されたかのような細かい絵柄を再現しています。プリントと違い、すでに染められている糸を織り込んでいるため色合わせが難しく、綺麗な色合いが出るまで何度も繰り返し色出しをする。小ロット生産も可能なためオリジナルの柄も４冊から注文可能。生産期間も約３か月と短期間。自社で織っているからこそ実現できる商品です。また製本もシルク生地のため機械作業はできず、京都の職人が一つひとつ手作業で行っています。中の奉書紙には鳥の子を使用しているため裏写りも気にならず使い勝手も良く、こだわりの逸品を持ちたい方にはたまらない仕様となっています。

【写刺織御城印帳】

写刺織生地を使った贅沢な御城印帳。近年、お城の登城記念に「御城印」を発行するお城が急増しています。御城印とは和紙に城名やゆかりある城主の家紋や花押などの印を押したもの。御城印帳は中に折り込まれたジャバラの表面が透明ポケットになっており、御城印をそのまま挟んで保存でき、裏面は紙なのでスタンプを押したり、お城や旅のメモをしたりと自由に使えます。こちらの御城印帳なら自分の推し城や好きな武将の家紋があしらわれたものに旅の思い出を残すことができます。写刺織は絵柄も色あせにくく、なにより繊細な見た目なので御城印帳そのものが記念品となり、インテリアにも。手に取る度にシルクの上品な肌触りが感じられるのも嬉しい商品です。

【トートバック】

写真を送るだけで写刺織を使った世界にひとつだけのオリジナルトートバッグを作ることができます。絵柄部分を写刺織にすることでプリントと見間違うほど鮮明な表現を実現。それだけでなく、写刺織は表面をひっかいてもほつれないほどシルク糸を高密度に織り込んでいるため、カバンのような擦れやすいものでも安心です。先染織物は染色した糸を織り込んで作るため絵柄が鮮やかで色あせも少なく、カバン本体も職人が一つひとつの工程を丁寧に加工し、手作業にて縫製しています。オーダーメイドのため本体の色目も選ぶことが可能。自分の気に入った絵柄で作れば、一生もののカバンになります。

【写刺織クッションカバー】

写刺織を手軽にインテリアへ取り入れたい人にはこのクッションカバーがおすすめ。飾る場所を選ばずソファの上などに気軽に置いて写刺織作品を楽しむことができます。こちらの商品は強度を出すためポリエステルの糸も使用しシルクとポリエステルを融合させた生地。縫製も京都の職人が一つひとつ手作業で丁寧に製作しています。通常販売されているのはお城の絵柄のみだが、写真データを送ってオーダーメイドすることも可。その場合は３個で１セットとなる。どんな絵柄を写刺織にするとより映えるか、考えるだけでも夢が広がります。